
2008年12月にWiiで発売されたチュンソフト制作のサスペンスサウンドノベルをPS3とPSPに移植! 渋谷で起こった誘拐事件を中心に、主人公5人の運命が描かれる。5人の主人公それぞれの時間軸が存在し、シナリオを読み進めていく途中で赤色で表示された文字列を選択すると別の主人公の特定時間へ"ジャンプ"できる。各主人公のシナリオに出現する選択肢は、他の主人公のシナリオに影響する場合があるため、慎重な選択が必要となる。本作の予約特典DVD『428』プレミアムファンディスクは、主人公の1人・御法川 実とその相棒・磯千晶による渋谷ロケ地めぐりや、監督・イシイジロウさんと脚本・北島行徳さんの2人による対談などが収録され、ファン必見の特典となっている。
http://dol.dengeki.com/
428点
(2009-09-23)
名作『街』の名に恥じない続編でした。
『渋谷で起きた誘拐事件』を軸に、様々な立場の主人公が影響を与えつつ展開するストーリーはテンポも良く、特に中盤〜終盤にかけての怒涛の展開には止めどころが無い程でした。
各所に『街ネタ』も交えつつ......
シリアスな場面にもちょっとした笑いを挟みつつ......
最後には主人公から脇役まで愛着が湧いてしまう不思議さ...
ボーナスシナリオの『鳴らない鈴』は前作で皆が涙した隠しシナリオ『花火』に通じる感動作。
TYPE-MOONが手がけた『カナン編』も、アニメ絵と声優さんによる声の演出を取り入れた意欲作になっています。
ただカナン編で残念だったのが、文章が非常に回りくどく、ゲームのテンポを悪くしてしまっている点でしょうか?
キャラクターに感情移入しづらいのは致命傷です。
逆に言えば、それだけ本編が洗練されていて、長いシナリオを一気に読ませる工夫がしてあるという事に気づかされます。
携帯機に移植された事で、電車でもプレイ出来るのは大きな進歩だと思います
ピザーラ
(2009-09-23)
私的には『街』よりこちらの『428』の方がストーリーは断然好きですピザーラ。
序盤を超えられるかどうかが評価の分かれ目
(2009-09-22)
428という別物の作品なので前作「街」と比べるのは失礼かと思いますが序盤からBADENDの連発でサウンドノベル初心者には厳しい設定です。難易度変更もないのが厳しいです。
さらに主人公の遠藤亜智の顔が日本人離れしていて渋谷生まれの渋谷育ち?と思いました。
プレイする中で慣れていきますが実写嫌いの人はさらに嫌いになると思いました。ここら辺が余り売れない要因だと思います。
スリープ中プレイ時間が増えるのも改善して欲しかったです。
なおWii版とPS3、PSPの違いは御法川がアニメの「CANNAN」へ続く動機のエピソードが少しだけ追加されているだけです。
前作よりも登場人物の繋がりが深いのでBADが多いのは仕方がないですが、BADENDが突然死ばかりなので突拍子もないような面白いBADがもう少し欲しかったです。突然死の連発でBAD集めも苦痛でした。
BADの連発で序盤はつまらないですが序盤の山を越えて物語が加速していく辺りからが面白いです。早く続きが読みたいと思わせるストーリーは流石だなと思いました。
それぞれの偶然の選択が歯車のように噛み合って必然へと変わっていく。序盤を超えられるかどうかで評価が変わると思います。
本編をクリアし終わっても隠し要素がたくさんあって最終的には、やって良かったと思える作品でした。
間違いなく名作です!!
(2009-09-21)
ここのところゲームを買ってもクリアまで殆ど漕ぎ着けませんでした。何故なら途中で飽きてしまうからです。
絶望を感じていましたが「428 封鎖された渋谷で」は久々に飽きずにクリアできました。
サウンドノベル大好き人間の私は当初「428」がWiiで発売されたので、プレイを断念していましたがPSPに移植すると知り、すぐさま予約しました。
プレイするやいなやすぐさまハマりました。コギレの良いギャグや緊迫感の漂うシナリオ、場面にマッチしたBGM、そして"なすび"の素晴らしい演技(笑)間違いなく名作です!!つまらないなんて口が裂けても言えません。
番外編の我孫子武丸さん、奈須きのこさんのシナリオも含めて最高に面白いゲームでした。残すはバッドエンドの回収と金の栞くらいですが、なんだかクリアしてしまうのがもったいない気もします。それほど「428」に嵌まり込んでしまいました。最後にもう一度言わせて頂きます。
間違いなく名作です!!
サウンドノベルの面白さ
(2009-09-19)
まず一般に売られている小説とサウンドノベルの違いです。一般の小説は、主人公が物語を進行させます。そして、小説は文字からすべての情報を読み取らないといけません。それゆえに読書する側の思い入れや人生経験により、それぞれに解釈できる可能性があります。それが小説を何度も楽しめる面白さです。一方のサウンドノベルは、文字だけでなく音楽も流し効果音もつけられるので、小説では必要な文字で表現しなくてはいけない部分も一枚の写真でも表現ができるので物語に集中できます。しかし、あらかじめ写真や絵や効果音が存在するということで一つの解釈しか存在できません(シルエットという手法もあります)。それがサウンドノベルの一つの短所です。それでは小説の方がトータルとして優れているのかと言えばそうではありません。サウンドノベルの最大の長所はパラレルワールド的にさまざまな人間の視点で話を進めることができるのです。小説では、表現されないだろう通行人Aを掘り下げることも可能なのです。そして、プレーヤーは、複数の選択肢を持てるので、さまざまな影響を与えているんだとゲームの中で実感することができるのです。つまり、バッドエンドは、楽しみの一つとなって一般的なゲームのゲームオーバーと意味合いが異なり間違った選択でもそれなりに結末を楽しむことができるわけです。なぜ小説とは違った感覚でサウンドノベルはこんなにも没入できるのか分かりませんが、小説や映画では逆立ちしてもできない表現があるからです。例えば、"上木彩の歌がラジオから流れる。"小説ではこのまま文字で終わってしまいます。サウンドノベルでは、場面にふさわしいテンポとある程度の音質で聴けるわけですね。山の手線が到着する駅内放送も流すことができます。この現実の手触り感にたしかに世界が存在しているんだと気持ちにぐっとくるわけです。
又、人のそれぞれの人生に与える選択を神の視点でプレーヤーが確認できる楽しさはゲームならではないかと。ただ話は一つの幹しかないので繰り返して読めるかといえば微妙かもしれませんが。